【Part2】カリナ「捨てられた子犬のウィンターを拾った話」(Aespa小説)

【Part2】カリナ「捨てられた子犬のウィンターを拾った話」(Aespa小説)

チャプター1~8までは以下のリンクから。

カリナ「捨てられた子犬のウィンターを拾った話」(Aespaウィンター×カリナの小説・WinRina)
更新状況: 2022-04-01 チャプター6が追加されました! 2022-04-03 チャプター7が追加されました! 2022-04-07 チャプター8が追加されました! 2020-04-09 **チャプ...
カリナ「捨てられた子犬のウィンターを拾った話」(Aespaウィンター×カリナの小説・WinRina) favicon tialight.com
カリナ「捨てられた子犬のウィンターを拾った話」(Aespaウィンター×カリナの小説・WinRina)

更新状況 2022-04-09 チャプター9が追加されました! 2022-04-14 チャプター10が追加されました! 2022-04-26 チャプター11が追加されました!

K-POPガールズグループ「Aespa」のウィンターとカリナが登場するフィクションストーリーです。

ここにはチャプター9から掲載しています。初めて見る方は「チャプター1~8」を見てください。

チャプター9(病院)

チャプター9

---

??「あなたは…?」

男の人はウィンターに尋ねた。

ウィンター「あー…えっと…わ、私はカリナの友人です!」

ウィンターは答えた。

??「あぁ、その子のご友人ですね。夕方には退院できますよ」

その男の人はこの病院のお医者さんだった。

医者「処方箋出しておいたから、帰りに薬局で薬を受け取ってくださいね」

そう言うと医者の男の人はウィンターに紙を渡した。

ウィンター「あ、ありがとうございます。わかりました、後で連れていきますね」

お礼を言うと、お医者さんは軽く頭を下げてから部屋の外へ出ていった。

ウィンター「あまり長居できないよね…お薬、先に受け取ってこなくちゃ」

ウィンターはカリナが寝ている間に薬局で薬を受け取ることにした。

ウィンター「オンニ、私ちょっと行ってくるね。戻ってくるまでゆっくり眠っててね~、エヘヘ」

ウィンターは小声で言うと、カリナを起こさないようにゆっくり歩いて病室を出ていった。

だが少ししてから、カリナはゆっくりと目を開いた。

その目線の先はさっきまでウィンターが座っていた場所だった。

カリナ「やっぱり、あなただよね…?ジョギ…」

-----------------------

ウィンターがカリナの病室に戻ってきた。

手には薬の入った袋。

ウィンターは薬袋をさっき自分が座っていたイスの上に置いた。

ウィンター「もう行かなくちゃ。エリオンニに見つかっちゃうから…」

カリナは眠ったフリをしていた。

そんな彼女にウィンターは小声で話しかけた。

ウィンター「先に帰ってるね、オンニ。人の姿でいられる時間はもうあまり残ってないから。帰って休まなくちゃ。オンニもゆっくり休んで元気になってね。」

ウィンターは柔らかく笑うと指でカリナの髪を直した。

ウィンター「じゃあ、いくね。バイバイ」

そう言うとウィンターはまた病室を出ていった。

カリナはまたゆっくりと目を開けた。

今ようやくあの子はジョギなんだと、確信した。

紛れもなく、あのジョギだった。

カリナの頭の中はわからないことでいっぱいだった。

どうやって人間になったの?

それとも元は人間で、子犬に姿を変えられるの?

あの子は一体…?

そして…あの子といるとき、どうして私の心臓の鼓動はこんなに早いの…?

----------------------

30分後

エリが病院に戻ってきた。

エリ「ふぅ~。ごめん、遅くなっちゃった」

カリナ「大丈夫よ。ジョギはご飯食べた?」

カリナはベッドに座ってスマホを確認しながら言った。

エリ「あ~それがさ。あの子、どこ探してもいなくって。心配してたんだけど」

カリナ「大丈夫、もうすぐ戻ってくるから。」

エリ「どうしてわかるの?」

カリナ「う~ん、なんとなく」

カリナは見ていたスマホから顔を上げるとエリに微笑みながら答えた。

カリナ「それと。せっかく病院に戻ってきてくれたけど、その必要はなかったみたい」

エリ「どういうこと??」

エリは聞いたがカリナは答えなかった。

エリはイスの上に薬袋が置かれているのに気づいた。

家に戻る前、カリナは一人だったのに一体…?

エリ「誰か一緒にいたの..?」

カリナ「う、ううん。私一人だったよ」

エリはウィンターの正体を知っているのかな?そう思いながらカリナは答えた。

エリ「じゃあ何でここに薬があるのさ」

エリは置かれた薬袋を指さして言った。

カリナ「あ、あぁ~…お医者さんがすごく親切で…私の代わりに持ってきてくれたんだ」

エリ「なるほどね」

---------------------

家に帰るとカリナは真っ先にジョギの姿を探した。

カリナ「ジョギ~、ジョギや~!いるの~?」

カリナはジョギの名前を呼びながら寝室に行くと、ドアは閉まっていなかった。

部屋の中を見ると、ベッドの下でジョギがスヤスヤと眠っていた。

カリナ「まったく..この子は…」

カリナはジョギを優しく持ち上げると、ベッドの上に乗せた。

カリナ「床で寝るのは体に悪いでしょ?いつでも私のベッドで寝て良いんだからね?」

ジョギ「…」

もしかしたらジョギは、人間の姿になると疲れちゃうのかもしれない。

カリナはそう考えた。

カリナ「こんなに疲れちゃって。あんまり無理しないでね」

優しく撫でられてジョギは、再び眠りに落ちようとしていた。

と、そこにエリが入って来た。

エリ「どれだけ探したと思ってるのさ…まったくこの子は。心配かけないでよね!」

カリナ「しっ!内永エリ!この子眠そうにしてるんだから静かにしてよ」

膨れ面をしているエリにカリナは言った。

エリ「カリナにこんなに優しくしてもらえるなんて。あんたが羨ましいよジョギ!」

--------------

つづく。

チャプター10

続きは「次へ」をクリックして見ることができます。

チャプター10(事故)

チャプター10

---

カリナはいつものようにすれ違う町の人たちと挨拶を交わしながら 自転車の後ろにエリを乗せて仕事に向かっていた。

お店に到着するとカリナはエプロンを身に着けながら、エリに尋ねた。

カリナ「ジョギの朝ごはん用意するの忘れてないよね?」

エリ「もちろん。ちゃんと用意したよ」

カリナ「そっか。ならよかった」

 

エリ「カリナさ、なんか変わったよね?」

カリナ「え?変わったって?」

エリ「ジョギのこと、いっつも気にかけてるじゃん。愛情かけすぎだよ!」

エリはぷくーっと膨れ面をしながらカリナに言った。

 

カリナ「あれ~?エリ、もしかして妬いてる??子犬相手に?あははは」

カリナは口元を手で覆いながら笑った。

 

エリ「そうだよ!ヤキモチ妬いてるの!悪い?!」 エリは子供みたいにふてくされて言った。

カリナ「あいご~ 私はエリのことも大好きだよ~。いつも私といてくれるし、ちゃんと気にかけてるよ?」

カリナ「ほら、ハグしてあげるからおいで」

腕を広げて歩み寄るカリナに、エリは母親のもとに向かう子供みたいに駆け出した。

エリ「カリナ―」

 

 

チリンチリーン

 

入り口のベルがなった。お客さんだ。

カリナ「いらっしゃいませ~」

 

抱きしめてもらう寸前にお預けをくらってしまったエリは今にも泣きそうになって膨れていた。

エリ「ひーん…T_T」

-------------------------------

家でひとりぼっちのウィンターはやることがなく退屈していた。

カリナが仕事に行ってから5時間くらい経っただろうか。

残りの時間で何をしたらいいかわからずにいた。

 

そんなとき、突然ウィンターの頭にひとつのアイデアが浮かんだ。

外出するのはどうだろう?

 

キッチンに向かうと、帰ってきたときに家に入れるように少しだけ窓を開けた。

人間の姿で玄関から出て、外の道を歩いてみた。

こんな風に自由に外を歩いたのは何年ぶりだろう?もう2年ぶりくらい…だろうか?

 

ウィンター「やっぱり外を歩くのは気持ちいいな~」 ウィンターは嬉しそうに笑った。

 

笑顔を浮かべて心地よさそうに歩いているきれいな女の子を、町の人が放っておくはずもなくすれ違ったおばさんが声をかけてきた。

おばさん「あら~お嬢ちゃん、どこから来たの?」

ウィンターは立ち止まると声をかけてきたおばさんに挨拶をした。

ウィンター「こんにちは~。最近この町に来たんです」

おばさん「あら~そうなの?近くに住んでるの?」

ウィンター「そうなんです。あっちの~向こう側に家があります」 言いながら指さしたのはカリナの家がある方角だ。

おばさん「あ~そうなんだね。歓迎するわ~。そろそろ仕事に戻らないとだから、またねお嬢ちゃん~!」

軽くお辞儀をするとおばさんは向こうへ歩いていった。

 

ウィンターも再び歩きだした。 しかし彼女は自分が歩いている方角がカリナのフラワーショップへと向かう道だとは気づいていなかった。

 

ウィンター「フンフン♪フフ~ン♪」

鼻歌を歌いながら歩いていると、すぐ前方に道路を渡ろうとしている子供が目に入った。

 

ウィンター「あれ..?」

次にウィンターの目に入ったのはスピードを出してこちらに向かってくるトラックだった。

 

ウィンター「危ないっ!」

ウィンターは子供のところへ全力で走った。

 

 

(お願い!間に合ってっ!!)

 

 

道路を渡っている子供を思いっきり向こう側に突き飛ばした。

 

 

(間に合った!!)

 

 

それが間違いだったと気づいたのは彼女が顔を横に向けたときだった。

最後に見た光景は目前に迫るトラックと、鳴り響くクラクションだった。

 

 

キキィイイイイーーッ!!!!

 

 

バンッ!!!

 

大きな衝突音が鳴り響いた。

その音は近くのフラワーショップにいたカリナにも聞こえていた。

カリナ「なんの音?」

気になって店の外に出てみると15メートルくらい前方の位置に人だかりができていた。

 

カリナ「なにかの事故…?」

 

カリナは人だかりができているところまで行くと、近くのおばさんに尋ねた

カリナ「すみません、なにかあったんですか?」

おばさん「それがね..女の子が道に飛び出した子供を助けようとしてトラックに轢かれて…」

おばさん「怪我もひどいみたいなの..」

 

気になったカリナは事故が起こった場所まで近づいて確認することにした。

カリナ「エリ、ちょっと待ってて。見てくるから」

エリにそう伝えて人だかりの間をかき分けながら歩いた。

 

しかし、ようやく人混みを抜けて目に入った光景にカリナは目を見開いた。

そこに血だらけになって倒れている女の子の姿に。

あの姿は紛れもなく…

 

 

カリナ「ジョギ!!」

 

 

 

カリナは倒れているウィンターのそばまで駆け寄って膝をついた。

ウィンターの頭部は血だらけで、足もひどい怪我をしていた。

カリナ「ジョギ…私をみて…」

カリナは泣きながら意識が朦朧としているウィンターを抱きしめて言った。

 

 

ウィンター「ジミン…オンニ…」

夢を見ているのだろうか?ウィンターはそう思った。

 

人間の姿をしている自分をジョギと呼ぶカリナに困惑した。

ウィンター「ど、どうして… 私のこと…」

カリナ「なんで家から出たのっ?!待っててって言ったじゃないっ!!なんでっ!!」

怒っているのに涙を拭いきれずに泣いているカリナを見てウィンターは優しく笑った。

自分のために泣いているカリナがとても愛おしく思えた。

 

カリナ「すぐに救急車が来るから…もう少しだけ…頑張って」

カリナは涙を流しながらウィンターの手を握って言った。

 

ウィンター「オン…ニ…泣かない…で…」

ウィンターは微笑みながら言った。

 

カリナ「お願い…死なないで…」

ウィンター「心配…しない…で…私は…大丈夫…だから…」

カリナ「もう喋らなくていいから!こんなときに…そんな風に笑わないでよ!」

笑みを浮かべたままのウィンターにカリナは言った。

 

ウィンター「オ、オンニと…まだいっぱい…話したい…ことが…あるんだ…」

カリナ「バカッ!私も同じよ!..だから死なないでっ!」

 

 

------------

つづく。

チャプター11(告白)

チャプター11

カリナはウィンターが運び込まれた病院にいた。

手術が終わると担当医師が状況を説明した。

担当医師によると脳に損傷は見られず特に異常はないが、 足をひどく骨折しているので2ヶ月は車いすで生活することになるとのことだった。

カリナ「まだ起きないのかな…?」

なかなか目を覚まさないウィンターをもどかしく思いながら スマホを意味もなくスクロールする。

しばらくするとウィンターがゆっくりと目を開いた。

すぐに隣に座っているカリナが視界に入った。

ウィンター「オンニ…」

カリナ「あ、やっと目が覚めた?もし痛いとこあったら言って?」

ウィンターの声を聞くと、カリナはスマホを置いて尋ねた。

ウィンター「どうして…わかったの…?」

自分の正体を知っていることに驚くウィンターに カリナはただ優しく笑った。

ウィンター「ショック…だった?…怖いって思った…?」

カリナ「何日か前から知ってたよ」

カリナは優しく笑いかけた

ウィンター「…いつ?」

カリナ「2週間で3回も同じ女の子を夢を見て」

カリナ「3回目であなただってわかったよ…ジョギ」

ウィンター「エリオンニと話してた…あの夢?」

カリナはうなずいた。

カリナ「3回目は夢じゃないって気づいて隣で寝てるその子を見てたんだ~」

カリナ「それで、わかったの」

カリナ「それと…病院にも来てくれたよね?お医者さんは友だちが来たって言ってたけど、あなただったんだよね?」

ウィンター「う、うん…そっかぁ…バレてたんだね…」

ウィンターはそう言うと俯いてしまった。

カリナ「気にしないでよ~!例えあなたが人間でも、私は嫌いになったりしないよ?」

ウィンター「本当に?」

カリナ「うん。でも…ひとつ聞いていい?」

ウィンター「うん」

カリナ「あなたは人間?それとも子犬?どうやって…変身?するの?もし人間なら名前は?家族はいるの?」

ウィンター「ふふっ」

カリナが質問をしているとウィンターが笑い出した。

ウィンター「ひとつって言ったのに、そんなたくさん聞かれたら答えられないよ~」

カリナ「ご、ごめん~」

カリナは首を掻きながら恥ずかしそうに言った。

--------------------------

ウィンター視点

私の名前はキム・ミンジョン。

「ウィンター」は愛称で、私も気に入っている。

名前からもわかると思うけど、 私はもともとは人間だった。

あの日の夜までは…

3年前のある日の静かな夜、最悪なことが起こった。

私の家族が殺された。

お母さんもお父さんも、私の兄もみんな死んでしまった。

唯一生き残ったのは姉のテヨンオンニと私だけ。

あの日の夜の出来事の間、私はずっと眠っていて。

テヨンオンニは仕事で遠出してたから家にいなかった。

覚えてるのは目覚めたとき、私はもう既に人間じゃなかった。

私はショックだった。

知らない間に子犬になってて、しかも家族はみんな殺されて…。

死んでいる家族を見つけてパニックになった私はそのまま気を失った。

次に目覚めたとき、私はペットショップにいた。

多分身寄りのない子犬として連れてこられたんだと思う。

 

 

これからどうしたらいいの?

家族はどうなった?

テヨンオンニは?

どうして私は子犬になったの?

 

頭の中がわからないことだらけで ぐちゃぐちゃだった。

ペットショップで1年ぐらいひとりぼっちで、その後ニンちゃんっていう女の子が来て私を引き取ってくれた。

ニンちゃんの家で飼われることになった後、 一度だけかつて自分の住んでいた家まで行ってみたことがあった。

道のりは30kmもあったけど、なんとか辿り着くことができた。 でも、かつての私が住んでいた家はもう売りに出されていた。

テヨンオンニを探そうともしたけど、ダメだった。

それからは家族と一度も会うことはなかった。

--------------------------

第3者視点

ウィンター「これが今話せること全部かな…」

ウィンターは話し終えると、突然目の前のカリナに抱きしめられた。

カリナが抱きしめながらウィンターの頭を優しく撫でるとウィンターは悲しみを抑えきれず頬から涙がこぼれ落ちた。

カリナ「辛かったよね…頑張ったねミンジョア…」

カリナはウィンターの本当の名前を呼びながら慰めた。

ウィンター「家族に会いたいよ…」

カリナ「寂しくなったらいつでも私の胸をかしてあげるからね。ずっと一緒にいてあげるから。」

カリナ「それに、あなたがいてくれたら私も楽しいし!えへへ」

カリナは抱きしめていた手の力を緩めてウィンターの顔を見つめながら言った。

ウィンター「ありがとう、オンニ。」

ウィンター「でも…私はどうやって子犬になったんだろう…」

カリナ「神様が救ってくれたとか…?」

ウィンター「どうなんだろう…」

カリナ「でもさ、今は人間なんでしょ?」

ウィンター「これはオンニといるときだけだよ…」

カリナは彼女の言葉の意味がわからず困惑した表情をした。

ウィンター「ニンちゃんと住んでたときは人の姿にはなれなかったんだ。どうやってなるのかもわからなかった。」

ウィンター「でも、オンニと一緒にいるようになってから人の姿になれるようになったんだ」

カリナ「じゃあ、これからも一緒にいよう?一緒のほうがいいよね?」

カリナは笑顔で言った。

ウィンター「オンニ…」

カリナ「なに?」

ウィンター「私、テヨンオンニに会いたい…」

カリナ「わかった。じゃあ一緒に探してあげる」

 

ウィンター「それとね…オンニ…」

カリナ「なに~?」

ウィンター「あ、あのね…」

 

ウィンター「ジミンオンニ…私、オンニのことが…好きです…」

 

 

顔を上げて、目を大きくして驚くカリナを見つめながらウィンターは言った。

 

 

ウィンター「ジミンオンニ、これからも私とずっと一緒にいてほしいです…」

------------

つづく。

このストーリーは全部でチャプター17まで存在します。

英語で書かれたものを和訳しています。続きが早く見たい方がいたら、ぜひコメントで教えてください!ハートボタンもよかったら押してください!