Unfavorable Semicircleとは?YouTubeに実在した不可解なチャンネル【不利な半円】
- 2019-09-22
Webdriver Torsoというチャンネルをご存知でしょうか?
YouTubeで1日に300本もの動画がアップロードされている謎のチャンネルとして水溜りボンドさんのチャンネルでも紹介されていました。
このように意味不明な信号のような動画が大量にアップロードされています。現時点で動画本数は60万本を超えています。
更新頻度は今は落ちていますが、前は更新するたびに新しい動画がアップロードされているというときもありました。
少し恐怖を感じてしまうくらい不可解ですが、実はこのチャンネルはGoogleが動画の圧縮率を調べる目的で開設されたものでした。
これを聞いたら
「あーそうなんだ!YouTubeを所有してるのはGoogleだからまあテスト用のチャンネルとかあっても不思議じゃないな。」
ってすんなり納得できちゃいますよね。
とはいえ奇妙なチャンネルですよね
しかし、他にもっと奇妙なチャンネルがあるのです
そのチャンネルの名前は「Unfavorable Semicircle」
読みはアンフェイヴァラブル・セミサークル。直訳すると不利な半円。
このチャンネルも動画の内容が不可解なことと投稿頻度の異常さで注目を集めました。
このチャンネルについて少し調査してみたのでまとめたいと思います。
Unfavorable Semicircle
このチャンネルは2015年3月30日に開設されたようです。
動画投稿が始まったのは4月5日。初期から大量の動画が投稿されていました。
動画の内容はどれも意味不明なものばかり。多数の動画のタイトルには規則性があり、射手座のシンボルとランダムな6桁の数字で構成されていました。
動画の長さはバラバラ。数秒のものや数時間のものなどがある。最長のものだと11時間もあります。
動画の解読を試みる人が現れる
動画が異質で何かの暗号のようにもみえるため、これらを解読しようと試みる人たちが現れました。
動画の意味と作成者の意図は解明されることはありませんでしたが、重要な発見がありました。
それは動画の多くに、より大きな画像に組み立てることができる個々のフレームが含まれていることです。
また、これらのビデオの音声は歪んだカーニバルの音楽やスピーチ、バイナリエンコードされた音声など様々なものが含まれていました。
チャンネルの運営者は誰?
Unfavorable Semicircleが先ほど挙げたWebdriver Torsoより不可解なのは、チャンネルの運営者がGoogleではない可能性が高いということ。
このチャンネルは2016年2月にアカウント停止処分を受けています。よってGoogleが運営していたとは考えにくいです。そしてアカウント停止されて真相が解明されないままチャンネルは消えてしまったのです。
その後の調査
Unfavorable Semicircleが2016年2月25日にアカウント停止処分を受けた後も調査は続きました。
現在はGoogle+はサービス終了していますが、当時はYouTubeチャンネルとGoogle+が連携していたのでYouTubeアカウントが削除されてもGoogle+アカウントが残っていました。
2016年3月15日に、停止されたYouTubeアカウントにリンクされたGoogle+ページで文字化けしたテキストが発見されました。
Google+での投稿
MAX_TENDMALFORM
RETSPLIT&#8853201639#98082016239
この謎の暗号を解読するとTwitterアカウントのソースと、2つ目のYouTubeアカウントへのリンクが含まれていることが判明。
どちらもUnfavorable Semiという名前だったようです。
新チャンネルでも動画の投稿がされていましたが、2017年9月15日に新しい動画がアップロードされてまもなく動画が手動削除され、その後YouTubeアカウントとTwitterアカウントの両方が削除されました。
2019年に動きがあった
Google+は2019年4月にサービス終了しましたが、その直前にunfavorable semicircleのGoogle+ページで動きがあったようです。
- 3月27日にGoogle+での投稿がすべて手動削除される。
- 3月28日に新しい投稿がされる。
これも暗号文のようです。こちらは比較的解読しやすいです。
どのアカウントが本物だったかを示すもののようでYouTubeチャンネルIDやTwitterアカウントIDが含まれています。
これら以外は偽物だということになります。
@unfavorablesemiUNTL91517はTwitterアカウント@unfavorablesemiは2017年9月15日に削除されるまでは本物であったが、それ以降は別のユーザーによって取得された偽物であることを意味しています。
謎が残ったまま
多くの謎が解明されないままunfavorable semicircleは消えてしまいました。
数万本の動画のバックアップは残っているみたいですが、真相は闇の中。
一体なんの目的で誰が作ったチャンネルなのか気になりますよね
2019年になって突如動きをみせたのも何か意味があったのでしょうか?
私の予想では、G+サービス終了直前にどのアカウントが本物だったかを言及していたところをみると最後の最後に1つだけ重要な点を教えて終わりにしたのだと思っています。
今後復活することもないように思います。(復活したとしても元アカウントに関連したものがないので本物かどうかわからない)