カリナ「捨てられた子犬のウィンターを拾った話」(Aespaウィンター×カリナの小説・WinRina)

Aespa

チャプター7(あなたなの…ジョギ…?)

ジョギがカリナの家に来てから2週間が経った。

この2週間、カリナはあの女の子が出てくる夢をもう3回も見ていた。
エリに話そうか迷ったが、また変な顔をされそうで言えずにいた。

眠りから覚めるたび、夢の中で見たあの子の顔を思い出す。

あの子の。

あの綺麗な顔を。

心臓の鼓動がとても高鳴っていることに気づく。
どうしてこんな風になっちゃうんだろう。

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夕方、カリナが仕事から戻るとジョギがベッドの下でスヤスヤ眠っていた。
その姿を見てカリナは思わず笑みがこぼれた。

カリナ「本当にかわいいわねジョギは~」

エリ「でも変だな~」
エリの突然の言葉に困惑しつつカリナは尋ねた。

カリナ「なにが?」

エリ「ウィンターだよ。最近あの子を見てないから」

カリナ「ウィンター?誰のこと?」

エリ「前に話した幽霊の子だよ~。カリナのことが好きな」

カリナ「もしかしたら…あの世に帰ったとか?」

エリ「どうだろうね~」
エリは適当に聞き流すともうそれ以上は考えるのをやめたようで、テレビを見始めた。

 

突然。

カリナの頭にある考えが浮かんだ。

カリナはエリが座っているリビングのとこまで早足で歩いていった。

カリナ「エリ!」

エリ「わぁ!!びっくりするじゃん!」

カリナ「エリ…そのウィンターってどんな子だったか教えて」

エリ「ん~綺麗な鼻に…丸い目で…可愛らしい顔立ちしてて、まさに美って感じだったかな」
エリはカリナに前に家の中で会った女の子の特徴を話した。

どうしてだろうか。
エリの話すその子の特徴は、夢の中で見た女の子に似ているとカリナは思った。

カリナ「その子、ショートの黒髪じゃなかった?」

エリ「肩くらいの髪の長さがショートならそうとも言えるね」

(うそっ?!私が見た子と同じだ!)

カリナ「エリ…私が今何を考えてるかわかる?」

エリ「え?」

カリナ「多分その子、私が夢の中で見た子と同じ子だと思う」

エリ「ほんとに?それなら二人は運命なんだよきっと~」

エリはニヤニヤしながら手を叩いて茶化しながら言った。

カリナ「なによ…」

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夜、カリナがベッドに入るとジョギがベッドに登ってきて隣に横になった。

カリナは横になって隣りにいるジョギを優しく撫でた。

 

カリナ「おやすみジョギ…」

「…」

 

(神様…もう一度あの子に会わせてください…お願いします)

カリナはまた夢の中であの子に会えることをお願いしながら眠りに落ちた

 

 

 

 

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深夜3時

カリナは自分が夢を見ていることに気づいた。

今夜眠るときに会えるようお願いしたあの子がまた彼女の隣で眠っていた。

カリナはきれいなその子の顔を静かに見つめた。

カリナ「一体あなたは誰なの…」

この夢がずっと続けばいいのにと思いながら、カリナはゆっくりと手でその子の髪を整えた。

カリナ「あなたは…誰なの?」
カリナはその子を見つめながら小さくささやいた。

カリナ「ただの夢だなんて悲しいよ…」

カリナは眠っている女の子と反対側を向き、寝るときに置いた自分のスマホを取った。

カリナ「時刻は…深夜の3時15分か…」

時間を確認すると元の位置にスマホを置き、また目を閉じた。

 

 

 

(ちょっと、待って…)

 

 

 

 

(もしこれが夢なら、スマホで時間を確認できるわけが…)

 

 

カリナは目を開いた!

急いでその場から起き上がると、目を大きく見開いた。

カリナ「待って…嘘でしょ…」

驚きで口を手でおさえたカリナはゆっくりと、顔を右側に向けた。

カリナ「あの子が、そこにいるっ!!」

その子はカリナのすぐ隣で、眠っていた。

口を手でおさえたまま、パニックでカリナはベッドから出て立ち上がった。

カリナ「ありえない!こんなの…絶対ありえない!」

もう一度、カリナはスマホで時間を確認した。

時刻は3時16分。

その子はまだそこにいる。

カリナ「これ、夢なんかじゃない!!」

呼吸を整えて、部屋の中をぐるぐる歩き回って、カリナは自分を落ち着かせると、
もう一度寝ているその子に近寄った。

ゆっくりとベッドに上がると、寝ている女の子をゆっくりと指でつついてみた。

ツンツン

カリナ「やっぱり…夢じゃなくて現実だ」

(確かエリが会った女の子の名前はウィンターって言ってたよね…)

カリナ「ウ、ウィン…ター…?」

返事はない。

カリナ「ウ、ウィンター?」

やはり返事はなかった。ぐっすり眠っているようだ。

カリナはジョギがどこにいるかを確認するために部屋の中をを見渡した。

しかし、そこに子犬の姿は見当たらない。

寝る前、ちゃんと部屋のドアは閉じたはず。窓も。

 

ひとつ。

カリナの中にありえない考えが浮かんだ。

本当に。本当に、絶対ありえないことが。

カリナ「そんなわけが…」

 

カリナ「ジ、ジョ…ギ..?」

「ん~~…」

眠ったままのその子が返事をした。

カリナは今起こっている現実が信じられなかった。

目を見開いて、口を大きく開けて、心臓の鼓動が破裂しそうなくらい早い。

もう一度、ゆっくりと寝ている女の子を呼んだ。

カリナ「ジョギ…」

「んぅー…なにぃ…オンニ…」

その子は目を閉じたまま、眠そうな声で返事をした。

 

まだ口元を手でおさえたまま、カリナはその子を見つめていた…

 

 

 

 

カリナ「あなたなの…?ジョギ…?」

 

 

 

つづく。

 

コメント

  1. 璃乃 より:

    続き早くみたいです!

  2. 璃乃 より:

    続き早くみたい〜

    • You like spring but i prefer winter より:

      コメントありがとうございます
      できるだけ早く更新しますね。

  3. s. より:

    ありがとうございます!
    この作品大好きです!

  4. s. より:

    続き早くみたいです!

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