セブパシフィックの機内は寒い。上着1枚で眠れなかった私の防寒対策
- 2026-10-22

セブパシフィックの機内は、夏でも寒いです。私は深夜便に半袖と薄手の長袖ジャケットで乗りましたが、寒すぎて眠れませんでした。上着を1枚持っていけば大丈夫、という準備では足りません。乗る前の空港から寒い前提で、毛布を当てにせず、自分で重ねられる服を用意しておくのが安全だと考えます。
寝たくても寒くて眠れない状態が5時間くらい続いて、正直、地獄でした。寒すぎて腹が立ったくらいです。これから乗る人には同じ思いをしてほしくないので、書いておくことにしました。いま機内で寒さに耐えながら検索している人は、後半の「機内で寒くなったときにできること」から読んでください。
深夜便で体験した寒さ
夏にフィリピンを旅行したとき、セブパシフィックの深夜便に乗りました。確かマニラから乗った便だったと思います。疲れていたので、機内ではとにかく寝るつもりでした。
ところが、寒かったのは機内に入る前からでした。搭乗を待つ空港の中がすでに寒く、クーラーからとんでもなく冷たい風が出ていたんです。気になって空調の表示を見てみたら、設定は18度でした。外は真夏ですよ。正直、バカじゃねーかと思いました。
なお、この18度は空港の空調の表示です。機内の設定温度は見えなかったので、正確には分かりません。ただ、機内で出てくる風の冷たさは、体感では空港の18度の風とほぼ同じでした。たぶん同じくらいに設定されているんじゃないかと思っています。
私の服装は、半袖に薄手の長袖ジャケットでした。ジャケットを持っていたので、機内ではそれを羽織ってしのぎました。ただ、羽織っても寒いんです。冷蔵庫に入れられているような感覚でした。
乗っていたのは5時間くらいだったと思います。疲れていてとにかく寝たいのに、寒くて眠れない。それが着くまで、ずっと続きました。本当に地獄のような時間でした。寒いのを通り越して、だんだん腹が立ってきたんですよね。なんでここまで冷やすの?と。
周りを見ると、半袖のまま腕をさすっている人もいました。ジャケットがある私でこれなので、半袖だけの人はもっとつらかったと思います。上着を持っていたのに足りなかった、というのが、あの夜のいちばんの誤算でした。
機内が寒くなる理由
なぜここまで寒いのか、帰ってから調べてみました。分かったのは、機内の温度にはどの航空会社にも共通する決まった基準がなく、機体や乗務員によって変わる、ということです。
- 米国の客室乗務員の労働組合の代表は、2018年に「機内の温度には、乗客にも乗務員にも基準がない」と話し、規制を求めています。業界の目安として挙げていたのは、華氏65〜75度(約18〜24℃)です(AFA-CWA)。
- カナダの航空の労働安全衛生規則には、機内の温度を「可能であれば18℃以上29℃以下に保つ」という定めがあります(カナダ司法省)。
- 温度を調整する場所も機種で違います。元客室乗務員の話として、ボーイング機は操縦室側、エアバス機は客室乗務員のパネルで調整すると紹介されています(Popular Science)。
つまり、セブパシフィックの機内が何度に設定されているかは、外からは分かりません。前に乗った人が「平気だった」と言っていても、次の便が同じとは限らないので、寒いほうに備えておくのが無難です。
もう一つ、フィリピンでは屋内の冷房が強めだということも頭に入れておくとよいと思います。フィリピンのGMA Newsは、寒く感じる場所としてオフィス、映画館、冷房の効いたバスを挙げ、長距離バスには軽い上着を持っていくよう勧めています(GMA News)。2012年の少し古い記事ですが、空港で18度の表示を見た身としては、うなずくしかありませんでした笑
フィリピンとかあのあたりの国って、文化的にガンガン冷やそうぜ、みたいなのがあるんじゃないの?と思って調べてみたら、どうもそういう話はあるらしいです。東南アジアの冷やしすぎを取り上げた2018年の記事は、Eco-Businessがフィリピンを含む6か国の管理職や専門家420人あまりに行った調査を伝えています。記事は、オフィスやショッピングセンター、映画館の冷やしすぎを課題として挙げ、モールで冬物の上着を着た買い物客がいることにも触れています(Daily FT)。Eco-Businessの別の記事には、豊かでない東南アジアの国では冷えた建物がちょっとした贅沢だという一文があり(Eco-Business)、フィリピンの地方紙Visayan Daily Starのコラムにも、部屋の寒さが快適さや贅沢と結びつけられている、という見方が書かれていました(Visayan Daily Star)。とはいえ、どれも記事や意見なので、文化だと言い切れるほどの根拠ではありません。
ただ、現地の人も寒いのが好きなわけではないらしく、インド、フィリピン、タイの4都市で集めたデータを分析した2020年の論文では、寒くて不快だと感じる人の割合が、暑くて不快だと感じる人より平均で45ポイントほど高かったそうです(Alnuaimi & Natarajan, Buildings)。やっぱりみんな寒いんじゃん、と思わず笑ってしまいました。
寒さは機内に入ってから始まるわけではありません。空港に着いた時点で寒いつもりで、準備しておくと安心です。
毛布はもらえる?
正直、格安航空に毛布なんてあるのか?と思っていました。
私の便では、周りで毛布をもらっている人はほとんど見かけませんでした。ちゃんと確かめたわけではないので、配っていなかったとまでは言えませんけどね。セブパシフィックの公式情報も探してみましたが、毛布の提供や販売についての案内は見つけられませんでした。
あるかどうか分からないものを当てにするより、無い前提で準備しておくほうが安全です。毛布の代わりになるもの、たとえば大判のストールやタオルを自分で持っておけば、借りられなくても困りません。
寒さ対策の服装と手荷物
上着1枚で足りなかった反省から、次に乗るなら私がどう準備するかを、空港と機内の順にまとめます。

1. 空港に着く前から重ねておく
私の場合、搭乗を待つ空港の時点でもう寒かったので、機内に入ってから着込むのでは遅いと感じました。長袖と長ズボンを基本にして、空港に向かう時点で重ねておきます。
フィリピンの屋外は暑いので、出発ロビーまで着込んでいくのは抵抗があるかもしれません。その場合は、空港に入ってすぐ重ねられるように、羽織るものを取り出しやすい場所に入れておきます。
2. 上着は1枚ではなく重ねる
私の薄手のジャケットは、羽織っても寒さをしのぎきれませんでした。厚手の上着を1枚持つより、薄いものを何枚か重ねるほうが、寒さに合わせて調整しやすいと考えます。
- 半袖の下か上に着られる長袖
- パーカーや薄手のフリースなど、前を閉められる羽織り
- 長ズボン
- 厚手の靴下(サンダルで乗る人は特に)
- 大判のストールやタオル(首に巻いたり、ひざに掛けたりできる)
ストールやタオルは、毛布の代わりにもなります。毛布が無い前提で準備するなら、いちばん持っておきたいものです。
機内では、寒くなってから羽織るのではなく、座ったらすぐ羽織っておきます。そのうえで、ストールを首に巻き、厚手の靴下を履いて、首元と足元を覆います。
3. 手荷物での持ち込み方
フィリピンの報道によると、2026年9月15日から、セブパシフィックの機内持ち込み手荷物は合計10kgまでに増えました(PhilSTAR Life、Insider PH)。
| 運航 | 機内持ち込みの合計の重さ(報道) |
|---|---|
| セブパシフィック(5J便) | 10kg(以前は7kg) |
| Cebgo(DG便) | 7kgのまま |
個数は2点までで、頭上の収納棚に入れる荷物は56×36×23cm、前の座席の下に入れる小さい荷物は35×20×20cmと報じられています。乗る前に、最新の条件をセブパシフィックの公式サイトで確かめてください。
重さに少し余裕ができたなら、防寒具を1枚増やす余地はあると思います。入れる場所は、座席の下に置く小さい荷物のほうがおすすめです。頭上の棚に入れてしまうと、寒くなったときに座ったまま取り出せません。
なお、着て乗る上着が重さに含まれるかどうかは、公式の説明を見つけられませんでした。重さがぎりぎりになりそうなときは、出発前に公式サイトで確認しておくと安心です。
機内で寒くなったときにできること
すでに機内で寒い思いをしている人は、次のことを試してみてください。
温かい飲み物を頼む
報道を見る限り、セブパシフィックの機内では飲み物や軽食が有料で売られています。2025年の報道では、Figaro Coffeeのコーヒーや、Sereniteaのミルクティー(ホットとアイス)などが紹介されていました(Malaya Business Insight)。2025年12月にも、メニューを広げたという報道があります(Aviation Updates Philippines)。
メニューや値段は時期や便によって変わるので、機内のメニューで確かめてください。
乗務員に寒いと伝える
上で書いたとおり、機内の温度をどこで調整するかは機種によって違うので、伝えても温度が変わるとは限りません。それでも、言わなければ寒いと思っている乗客がいることは伝わりません。我慢して黙っているより、一言伝えてみるほうがいいと思います。
手持ちの服を全部使う
座席の下の荷物に入っている服は、全部出して重ねてしまいましょう。ストールやタオルがあれば、首に巻いたりひざに掛けたりします。見た目は気にしなくていいと思います。深夜便なら、周りもだいたい寝ていますしね。
まとめ
あの5時間を思い出すと、今でもちょっと腹が立ちます。ただ、準備でできることはあるので、要点をまとめておきます。
- セブパシフィックは夏でも寒い前提で、空港に着く前から重ねて着ておく
- 毛布は無い前提で、ストールやタオルなど代わりになるものを自分で持つ
- 手荷物は報道では10kgに増えたので、防寒具は座席下の荷物に入れる。最新の条件は公式サイトで確認する
フィリピンの暑さを考えると、冷房を強くしたくなる気持ちも分からなくはないんですけどね。とはいえ、冷え切った空港や機内で眠れずに朝を待つ人が、この記事で一人でも減ればうれしいです。


